こんにちは、duckです。
前回の続きという事で、今回もメモリ関連の記事です。
国内初の販売となりましたGALAX HOFメモリシリーズについて書いていこうと思います。
今回、取り上げるモデルはその最上位となる4000シリーズです。
http://www.ocworks.com/products/detail/12564
OC競技向け4000モデル
もう既に個人売買に近い形式で超選別品のGALAX OC Lab製4000がごく少数売られていましたが、通常の市販品としては今回の4000が最上位モデルとなり、前回の記事で軽くふれていたSamsung製Bdieを使用したモデルです。
このほかに普段の常用機向けのモデルとなる3200と3600がありますが、今回の4000のモデルは完全にOC競技向けに位置すると思いますので、少し厳しい目で穴探しに興じたいと思います。
選別時の基準となる基本設定
このクラスのモデルは他社も含めて多数弄ってまいりましたが、選別に一定の基準を独自に設けており、Profile1からProfile4までのそれぞれ違うレベルのメモリProfileを用意して、どのProfileでベンチマークを通過出来たか?で勝手にランク分けしております。
基本的にProfile1から2→3→4とタイミング的には緩くなっていくので、速度的には落ちていってしまいます。
これは重要なポイントなのですが、今回使用したProfileは、動くからと言ってとにかくメモリタイミングをタイトに詰めた基準ではありません。
今回はスーパーパイ基準で選別かけてますが、Profile1は一番タイミング的にはタイトでありますが、もっと厳しい数値に設定する事も可能です。つまり、厳しくすれば良いというワケではありません。
あくまでタイトなのはもちろん、一番速度が出やすい辛い設定という事になります。
普段は組合すCPU、マザーボード、SSDによっては同じProfileを使っても速度が変わってしまうので、微調整を繰り返しながらベンチマークに臨んでおります。
基本設定としてCPU/キャッシュのクロックは4GHzか5GHzに固定、MemClock2000MHz(4000MHz) 1:30で起動させます。
その上であらかじめ保存しておいた4つの種類のProfileで試験していきます。
検証するメモリがどのProfileでベンチマークを通過出来るか試していくのです。
Profile1 → CL12-11-11-28-1….2nd,3rdその他、最速設定
Profile2 → Profile1とプライマリ設定は同じだが2nd,3rdその他を多少緩めた設定
Profile3 → CL12-12-12-28-1….2nd,3rdその他、最速設定
Profile4 → Profile3とプライマリ設定は同じだが2nd,3rdその他を多少緩めた設定
なぜ4つのProfileなのかといいますと、あくまで世界記録を目指せる最低限の範囲だからです。
CPUを4GHzに固定した場合で換算すると、スーパーパイ32Mのタイム的に7m17秒台が出せるメモリが最低不可欠になってきます。今回一番緩いProfile4までは、ギリギリですが17秒台がみれます。それ以下は残念ながら2D競技用としてはハズレの部類となってしまいます。
つまりこのProfileの効率のまま、CPUのクロックを上げていけばよいわけなのですが、実際はそんな簡単なハナシではありません。
CPUのクロックが上昇するに伴い、CPU内のIMCも動作が辛くなってきてしまうので、CPUが定格クロック時に比べると、どんどん効率が落ちていってしまうからです。
ですので理論値にしかすぎませんが、選別時の基準としては使えます。
そしてここから更にProfile1のままクロックを上に上げてゆき、
『2040(4080MHz)~2050(4100MHz)の領域でベンチが走るタイプ』
『2066(4133MHz)以上でベンチが走るタイプ』を選別していきます。
実走
理解していただけたでしょうか?ではここからが本題です。
今回、私が試した4000の製品は、結果から申しますと1枚がProfile1をパス出来ましたがもう一枚はProfile3どまりでした。
しかし、2枚挿し試験の場合、Profile1でパス出来たスティックをDIMM_A1スロットに挿すと、Profile3でしかパス出来なかった耐性的に劣るもう1枚の方のメモリも引きづられて、2枚ともProfile1のままでベンチを完走する事が出来ました。
実はこれ、よく見られる現象です。
はい。ここがミソです。
他社のこのクラスのメモリも含め、この2000MHz(4000MHz)領域のメモリはだいたい先ほどのProfile3レベルのものが多いです。当然、キットですので2枚挿した状態でのハナシです。
この場合、だいたい2枚の耐性はそろっているものが多いです。
キッチリ選別かけられてますね。
ところが今回のGALAX4000はというと、1枚がProfile1でもう1枚がProfile3以下のものです。
これは既にこのキットを購入された複数のユーザーさんからも情報をいただいていて、皆さん同じような組み合わせのようです。
つまり、1枚は当たりでもう1枚はハズレが混在してるカタチですね。
しかし、先ほど述べた1枚が良くてもう一枚が極端にハズレでなければ、2枚だとつられて回ってしまう現象で4000MHz級の性能を維持してるという事になります。
どういう選別をかけているのかは不明ですが、この辺りは意図的なものを感じます。
2枚とも要求電圧は揃っているようですので、適当に組み合わせた感はありません。
逆に2枚挿しで2枚ともProfile1パス出来るものを揃えれば、Profile1はもちろんの事、更にワンランク上を目指す事も可能となるでしょう。
夢はありますね~。
つまり・・アレかい?
お前らマジでパイやりたいなら最低でも2セットは買えよ~とGALAXから試されているのかな?(笑)
で、今回試したキットの最適電圧は両方とも1.9vから1.915vでした。
VTTは半分よりワンクリック下が好みのようでしたね。
最近は1.98から2.030vくらいの電圧を好む個体が多いので、なかなか低電圧タイプといえます。
他のユーザーさんからの報告もやはり2.00v前後が多いので、今回のは稀なのかもしれませんが。
こういう位置づけのメモリに必要はないかと思いますが、一応XMPままクロックを上げてベンチ走らせました。
XMP設定で電圧も定格(1.4v)でCINEBENCH R15を2122MHz(4244MHz)でクリア
(Win7が見当たらなかったのでWin8で検証)
XMP設定で電圧を1.6vまで昇圧させてCINEBENCH R15を2133MHz(4266MHz)でクリア
XMP設定で電圧も定格(1.4v)でXTUを2120MHz(4240MHz)でクリア
XMP設定で電圧を1.58vまで昇圧させスーパーパイ32Mを2133MHz(4266MHz)でクリア
(CPU-4GHz縛りは無視)
Profile1設定で電圧を1.915vまで昇圧させスーパーパイ32Mをクリア
ざっとこんな感じでした。
評価
総評すると、悪い見方をするとバラツキがあり個体差が大きめだと言う事ですが、良い見方をすると、大当たりも含まれてる可能性も大きく御神籤する夢があります。
是非、たくさん買ってください(嘘)
今回は2枚挿しで検証しましたが、次回はQuad Channelでの検証を予定しています。
3Dベンチの人はそっちが重要ですからね。
今日のところはこの辺で!