日本のお笑い芸人さんがニューヨークに留学する、するといってなかなかニューヨークに行かないじゃないか、どうなっているんだ、という記事を読みましたが(4月の中旬からニューヨークでアパートを探しているようですね)、そんな簡単にビザ(査証)はおりないのでしょうか。
どんな種類のビザがあるの?
ビザというのは、その国に合法的に「滞在してもよい許可書」と考えてもらえばよろしいかと。基本的には働くためのワーキングビザ(駐在員の方達が持っている)、学生ビザ(一番取りやすいと言われている、学校へ留学する人達のビザ。働くことはできません)、そしてアーティストビザ(ダンサー、DJ、スタイリストなどなど)あたりで来られる人達が多いですが、ここ数年、ビザを取るのが本当に難しくなっています。
ビザを取るにはスポンサーが必要
学生ビザは学校に通いたい、ということなのでスポンサーは関係ありませんが、基本は「この人はアメリカにとってこのような利益をもたらすので必要です」というスポンサーが必要です。結婚にしても、配偶者の一人がアメリカ国籍を持っていない場合、配偶者が配偶者のスポンサーとなり、収入が少ないとスポンサーになれないので結婚ができない、という場合もあります(この場合はまたいろいろな方法があります)。
お笑い芸人の彼はどんなビザを申請したのでしょうね。まったくアメリカで実績のない彼にアーティストビザの許可がおりるとは思わないので、ここは学生ビザを申請していると考えられます。
80年代は、不法滞在者天国だった?
アメリカといえば、不法滞在者が多いイメージが勝手にあったのですが、やはり80年代に来た人のほぼ9割は不法滞在者。それに時代はバブルで第1時期寿司ブーム。寿司職人が求められてレストランがスポンサーになって合法者になった人達が多いんですよね。寿司もまだ人気がありますが、この不況の中、合法者でありながら仕事がない人達が多いので、よほどのことが無い限り、会社側も不法滞在者を合法者にするようなことはしないと考えられます。
すべては911がきっかけ?
2001年9月11日に起きた同時多発テロ事件。これをきっかけにアメリカのビザ申請が厳しくなりました。この事件を境に今まで「なあなあ」ですまされていたことがすまされなくなり、ビザの申請も通らなくなりことが多くなっているようです。
さて、芸人の彼ですが、もし学生ビザで申請しているのならトランプ政権に変わったということではなくて、他に原因があるのかもしれません。