PoEを自作して学ぶ

こんにちはカトーです。

最近は新型肺炎が連日ニュースになっていて、ここぞとばかりにアルコール殺菌と称してお酒を飲んでいますよ。

それはそうとここ数年は無線LAN機器が多くなってきてオフィスでもアクセスポイントを複数設置なんて良くあります。その際にPoEで配線を取り回す事が多いものです。

PoEって何?って人のために説明するとPower over Ethernetの略で、LANケーブルから電源供給することです。なんで必要というと配線先に電源がないとLANと電源2つ配線が必要になり、動かす先にもコンセントが不要になります。

 

先に結論から書いておくと、通常のインターネットで使うLANケーブルは8極8芯ですが、カテゴリ5の場合、実際の信号伝送には4本のケーブルしか使用しないため、残りの4本で電源ケーブルの代わりに直流の電気を送る仕組みです。

実際に昨年だけでも結構な数を施工しましたが、アクセスポイントの先にコンセントがない場合は、「PoE機器に入れて配線すればいい」という感じで見過ごして来ましたが、IoT機器が増えている昨今、自作して規格や仕組みを学び直してみますよ。

 

 

 

まずはPoEを自分で作る。

難しい事はさておき、まずは作ってみます。

おいおい、いきなり電気工作か?と思われるかもしれませんが、原理自体は非常に簡単な仕組みなのです。

今回は、秋葉原の秋月電商で販売している有限会社トライステート社のキットを組んでみます。

パーツは基板、発熱感知して止めるポリスイッチ、抵抗、LED、コネクタ、DC出入力を7種類程とシンプルです。

 

 

パキっと基板を割って、それぞれLANとポリスイッチや抵抗、LEDを半田して行きます。久しぶりの半田で盛りすぎに注意しながら……半田していきます。

 

 

組み立て完了しました。時間もわずか15~30分程度です。

新しい事務所に引っ越しして半田スタンドと拡大鏡がないので、老眼のワタシには少し応えましたが。

 

 

使用してない45と78を利用して電源を送っている仕組みです。キット説明にもあるので、まずは通信テストを行います。

しっかりと12と36が通信できているます実際にノート繋いでパケットも確認します。検査器だと4578使えないので当然NG表示。

 

 

パケットも正常で、速度も良い感じに出ています。ネットも普通にできます。ケーブルはCat5e以上を使います。これは後ほど説明。

 

 

実際に電源を供給もOKです。

 

このままだと基板むき出しで危ないので、簡単に3Dプリンターでケースも作って行きます。簡単にコの字のケースですが、ビス止や上部などは設置する場所に合わせて後日加工へ。

実際に設置する場所に合わせて色々考えますが……ここで気になるのは、これは電流や電圧、そしてPoE自体の規格を確認しないと怖くて実際に使えません。

 

どれくらい電源流せるのか?

このキットの説明だと使用できる電流は300mA 程度です。過電流に注意とあります。LEDや抵抗もありますが疑問になるのは、このPoE規格どれくらい電気が流せるの調べてみます。

@https://www.hitachi-metals.co.jp/

現時点だとPoEには「IEEE802.3af」と「IEEE802.3at」というafとat、そして制定中のbtの3つの標準規格があり、現在だとatで最大は600mAで25.5Wになります。

つまり12Vの動作機器だと、電力(W)=電圧(V)×電流(A)で、12V×0.6Aで7.2W ということですね。

 

実際にPoEの無線APがどれくらい電流を使うのか確認してみます。良く業務用で使われるバッファロー BUFFALO WAPM-1266Rで確認します。



本体の最大消費電力は18Wとあり、推奨されるACアダプタWLE-OP-AC12はDC12.4Aが定格出力。ということは最大で48Wになるが、あくまで最大なので、PoEの場合は7.2Wで稼働で稼働することになりますね。

 

最後に

今回はキットで組んでみましたが、実際にはACアダプタが必要でケースも買わなきゃならないとなると、今回のキットが1,450円。アダプタが1,000円~2,500円でケースが1,000円ぐらいとして、5,000円ぐらいします。しかし製品だと3000円程の製品が結構あります。なので組んで業務で使うことは無さそうですが、調べると本当に面白いですね。

当然POE対応の機器しか使えませんが、今回のようにDC電源を別で取り出しがあれば色々使えたりします。LANケーブルは引けるけど設置先に電源がない場合はぜひご検討を。

 

 

 

 

 

 

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