ノートパソコンにお酒を溢して壊す。
こんにちは、カトーです。今年も梅雨に入り社内のエアコンは冷房にしようかドライにしようかと悩む日々です。それはともかく、1年近く前にお酒を溢して壊し、電源が入らなくなった個人のノートパソコンがあります。当時、慌てて電源を切り完全に乾燥させたのですが、電源が入らず……たまたま同じ型番のノートがあったので、ハードディスクを入れ替えていたのですが、先日、廃棄する前に電源を入れてみるか?と試してみたところ、瞬間電源が入り、落ちるという症状でした。ならば!と日曜日に分解して直してみる事にしましたよ。
まずは状況確認
発売当時のスペックはCorei3 380UM/1.33G 2G 250G 無線LAN WiMAX Bluetooth 11.6TFT WXGA Win7 Home Premium64 Office H&B2010。秋葉原で中古を3万円で購入し、SSD換装、メモリは16GBメモリ・OS変更やら改造していた。天板の光沢ありの赤い”ヒートウェーブ・レッド”もお気に入りだったりしたので当時はがっかり。
完全に乾かしたつもりだが、当時、通電せず。1年ほど放置したらなぜか通電、しかし10分程立つと電源が切れて、電源が入らないという症状。しばらく経つとまた電源が入る。これは何か電圧やファンがらみの回路がショートしていると予想。
早速分解
実際に分解してみる。裏のネジ数本を外し、HDDがあった場所から押し込み、キーボードをスライドさせて外す事ができる。
ここからは少し戸惑うポイント。カバーは嵌め込み式で、マイナスドライバーを入れて外す。
本当に安価版として開発されたEdgeシリーズで、ネジは少なく分解には注意が必要なハメ込み式。バキバキと心臓に悪い音が響く。
早速基板を確認
早速ばらして、基板を確認。お酒(缶チューハイ:氷結果汁)を溢してせいか、汚れが酷い。ショートしている場所を一つづつ目視で確認していく。
ひたすら確認して怪しいところを4箇所見つける。
特に裏側のWiMAXカードが入る場所のショート具合が酷い。
早速修理
早速修理、電子工作をしている人は知ってると思うが、基板清掃して抵抗やチップが壊れていれば交換。しかしこの手の細かい半田付けなおしはきついので、可能な限り清掃して、半田し直しがありがたい……。まずは清掃。
早速、洗浄。今回は水洗いして、更に中性洗剤で洗います。先に書いておきますが、密封型じゃない部品があれば壊れますし、接続部分は錆びると壊れます。また乾燥が甘いとやはり壊れますので、注意が必要です。洗浄後、しっかり乾燥させて割れている半田部分など修理。
組み立てと動作確認
完全にばらしたので、CPUグリスをつけて、ファンを装備。その後、各パーツを組んでいきます。
ちなみにノートパソコンはデスクトップパソコンと違い、ちゃんと組み立てたのに動作が安定しないということが、稀にあります。その場合、パーツの電波干渉を防ぐシートが破れたので取ってしまった……なんて事があります。特に安価版のノートパソコンは部品が少ないので、この辺は注意です。
要はシートもしっかり残しておきましょうという事ですね。因みに電波干渉が原因となったら私はお手上げです。必要最低限でギリギリで設計された構成にある意味芸術を感じますね。
無事修理完了!
組み込み完了して、電源を入れると……無事に動作!ちなみにここまでやらなくても、壊れたパソコンからデータ救出など場合によりますが、会社でサポートしてますので、なにかあれば、ぜひお問い合わせくださいませ。ちなみにハードディスクが壊れるとアウトなのでその点は注意です。