
あれ?ファイルサーバーにアクセスできない…?
こんにちは、はなぶさです。
最近、Windows10からWindows11へ環境を移行されている方が多いと思います。その中で「ファイルサーバーやNASにアクセスできなくなった」というご相談をよく耳にします。
原因の多くは、OS側のセキュリティが強化されたことによるものです。本来であればファイルサーバー側の設定を見直すのが正しい解決方法ですが、
「とにかく今すぐつながらないと仕事にならない!」という一人情シス担当者の方もいらっしゃると思います。この記事では、そんなときに“ひとまず場をしのぐ方法”をご紹介します。
アクセスできなくなった原因
Windows11への変更後、よくある原因は次のとおりです。
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SMB1で共有されているファイルサーバーやNASへアクセスしようとしている
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匿名アクセスが許可されているファイルサーバーやNASへアクセスしようとしている
これらはWindows11の標準設定ではブロックされており、アクセスできません。
SMB1や匿名アクセスはWindowsXP時代によく使われていた方式で、サーバーやOSの更新タイミングがずれて古い設定がそのまま残っているケースも少なくありません。
Windowsの設定を変更してアクセスする方法
パソコン側のOS設定を変更することで一時的にアクセスできるようになります。
ただし、これはあくまで「応急処置」であり、本来はサーバー側の設定を修正するのが正しい対応です。
ケース1:「安全ではないため、ファイル共有に接続できません」と出る場合
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コントロールパネル → プログラムと機能 → Windowsの機能の有効化または無効化
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SMB 1.0/CIFS ファイル共有のサポート → SMB 1.0/CIFS クライアントにチェック
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再起動してアクセスできるか確認
ケース2:「***.***.***.*** にアクセスできません
」と出る場合
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Windows 11 Proの場合(グループポリシー変更)
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gpedit
を起動 -
コンピューターの構成 → 管理用テンプレート → ネットワーク → Lanman ワークステーション
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「安全ではないゲストログオンを有効にする」を 有効 に設定
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再起動して確認
さらに必要に応じて、以下を確認:
コンピューターの構成 → Windowsの設定 → セキュリティの設定 → ローカルポリシー → セキュリティオプション-
「Microsoft ネットワーク クライアント: 常に通信にデジタル署名を行う」が有効なら、無効 に設定
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Windows 11 Homeの場合(レジストリ変更)
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regedit
を起動 -
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\LanmanWorkstation\Parameters
へ移動 -
AllowInsecureGuestAuth
がなければ作成(DWORD 32bit 値、データは「1」) -
RequireSecuritySignature
がなければ作成(DWORD 32bit 値、データは「0」) -
再起動して確認
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まとめにかえて
これからも、こうした「古い設定が残った環境」との格闘は出てくると思います。
私自身も一人情シスを経験しており、わからないことを後回しにして大変なことになったことが何度もありました。
今はAIが教えてくれることも増えましたが、「いやいや、それは違うだろ!」という回答も多いのが正直なところです。わからない設定は放置せず、思い切って社外のサポートを頼るのも一つの手です。
弊社では、一人情シスを応援するための保守プランもご用意しています。
「ちょっと聞いてみようかな」と思われたら、どうぞお気軽にお問い合わせフォームやお電話からご相談ください。